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フィンカンティエリ社:クルーズ船の 造船に明るい展望(2020年10月22日)
引用元:クルーズインダストリーニュース
2020年10月22日
イタリアの総合グループ企業フィンカンティエリは、現在受注済で今後4年以内に納船予定のクルーズ船は29隻、2027年までのクルーズ船の受注の合計は41隻にのぼると、同社商船事業部のゼネラルマネージャー、ルイジ・マタラッツォは語った。
「クルーズ会社と造船会社の協力関係は非常に重要です。私たちはみな、この危機から業界が抜け出すための責任を負っているのです」と同氏は述べる。
「2020年残りの納船はわずかに遅れていますが、年末までには3隻が弊社の造船所から引き渡され、さらに2023年までの遅延もわずかで、3隻を納船予定です」。
「造船部門はイタリア政府によって国家戦略として定められており、イタリアの輸出信用機関SACEは、フランスやドイツの輸出信用機関と同様、現段階において弊社の顧客企業を支援しており、雇用と生産にプラスの影響を与えています」。
マタラッツォ氏によると、主要なクルーズ会社は古く効率の悪い船に代えて新しい船を加えることに焦点を当てており、既存の発注をキャンセルしない意向を明確に表明しているという。
「より優れた性能を備えた船は、新たな健康安全対策の実施を可能にし、運用費を最適化することで投資収益率を高め、より厳格化する環境規制にも準拠できることをクルーズ会社は理解しています」。
「私たちは造船会社として、新規受注を獲得し、さらなる機会を得るための能力を維持してきました。実際に弊社では、各部門や子会社にわたってインフラ、エレクトロニクス、サイバーセキュリティの分野で事業を展開し、多様化戦略に従って進展を遂げています」。
COVID-19がイタリアを襲った時、フィンカンティエリはイタリアにおける造船所、生産現場、オフィス内での汚染拡大を防ぐための緊急対応計画を実施した。
生産は3月16日から4月20日まで停止し、徐々に再開。6月末までには90%にまで増やした。
フィンカンティエリは7月のジャック・カルティエ号の納品に加え、今年の始めの感染流行前、同社のイタリアの造船所からヴァージン・ヴォヤージにスカーレット・レディ号、リージェントセブンシーズクルーズにセブンシーズ・スプレンダー号、ノルウェーのヴァルド造船所からポナンにル・ベロ号を納船した。
9月30日には、モンファルコーネ造船所からエンチャンテッド・プリンセス号が納船され、さらに今秋には、マルゲーラ造船所からコスタ・フィレンツェ号、アンコーナ造船所からシルバームーン号が引き渡される予定である。
「どちらの船もCOVID-19以前のスケジュールと比べて数週間遅れての納船となる予定です」とマタラッツォ氏は述べる。
さらに同氏は、「今後6~7年間で確定している業務量、事業計画の目標に沿った財務成績から、私たちは自信をもって将来を見据えています」と述べた。
(クルーズプラネット訳)