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ロイヤル・カリビアン 予約は増加傾向も、価格設定は維持(2020年10月13日)
引用元:クルーズインダストリーニュース
2020年10月13日
ロイヤル・カリビアン・グループの予約状況は、同社のSEC(米国証券取引委員会)提出書類によると改善傾向にある。
「弊社の2021年の予約は、COVID-19以前の水準をまだ下回ってはいるものの、この2ヶ月間は継続的に改善しています」と同社は述べた。「フューチャークルーズクレジット(FCC)により生じた予約のマイナス収益の影響を含めると、2021年の予約に関する価格設定は前年比で比較的横ばい状態となっています。FCCの影響を除外すると前年同期比でやや価格設定は上がっています。弊社では既予約のお客様の状況に合わせて、FCCの選択あるいは、返金の代わりに翌年の同じクルーズに予約を移行する<リフト&シフト>の機会を提供するなどの様々なプログラムを実施しました」。
また同社は火曜日に10億ドルの資金調達を発表し、2020年9月30日現在、現金と現金同等物の形で30億ドル、364日間のコミットメント期間のタームローン0.7億ドルを含む約37億ドルの流動性資産を所有していると述べた。
「弊社の第3四半期の現金燃焼率は、顧客へのデポジットの返金、手数料、新規および既存の予約からの現金流入、資金調達およびヘッジ活動に関連する担保差入を除外すると、長びく操業停止期間の1か月あたり約2億5,000万ドルから2億9,000万ドルで、これは以前発表した予測範囲と一致しています」と同社は発表した。
「弊社ではCOVID-19の財政的影響への対応として、大幅なコストおよび設備投資の削減、現金の保全、追加的資金流入による資産の流動性の強化に焦点を当てた先制措置を講じています」。
削減された営業経費
- 乗組員の給与、食料、燃料、保険、港湾料などの船舶の運営に関する経費を大幅に削減
- クルーズ船は現在、コールドレイアップ(船舶の稼働を完全に停止)の状態に移行中の船舶を含めて様々なレベルのレイアップ(係船状態)に移行していることから、操業に関する経費をさらに削減
- 2020年度の残りの期間におけるマーケティングおよび販売費用を削除または大幅に削減
- 米国内の陸上スタッフ約23%を中心に同社の従業員を削減および一時休業
- 陸上スタッフの移動を停止し、組織全体で雇用を凍結
「無収益の状態がさらに長期化するシナリオにおいては、平均月額経費をさらに削減する可能性もあります。これには、さらに船をコールドレイアップに出すことを検討し、一時休業から復帰予定の社員を含む米国内の陸上スタッフをさらなる評価対象とすることも含まれます」と同社は語る。
削減された設備投資
2020年2月以降、ロイヤル・カリビアンは、2020年および2021年における約44億ドルの設備投資削減または延期を明らかにした。
(クルーズプラネット訳)