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海外ニュース

ボランティアを対象とする トライアル・クルーズについて (2020年11月27日 )

引用元:クルーズインダストリーニュース

シンフォニー・オブ・ザ・シーズ

CDCの「条件付きフレームワーク」と「Cruise Industry News」独自の分析、そして業界筋からの情報に基づいて、トライアル・クルーズがどのようなものになるか考察する。 業界幹部によると、トライアル・クルーズは早ければ12月に開始される可能性があり、ロイヤル・カリビアンはすでにボランティアの募集をしている。

ショート・クルーズ
CDCは、米国の港から出航するクルーズは7日以上としないことを明示しており、また各クルーズ会社も「ソーシャルバブル」を作ろうとしているため、最初はプライベート・アイランドへの寄港に限定したショート・クルーズになると予想される。 つまり最初のうちは、おそらくマイアミ、ポートエバーグレーズまたはポートカナベラルから出航し、バハマにあるプライベート・ロケーションに1度だけ寄港する3—4日間以内のクルーズとなりそうだ。

非常に静かなクルーズ
クルーズ業界は段階的なクルーズ再開をはかっており、衛生安全プロトコルと新たなソーシャルディスタンスの要件を推し進める必要があるため、船内はどこも満員となることはないだろう。 業界幹部は50%の乗客率を目標としており、船は不気味なほど静かになることが想像される。 例えば、ロイヤル・カリビアンのナビゲーターオブ・ザ・シーズとマリナー・オブ・ザ・シーズは、それぞれ定員100%(1室2名利用)の場合にはおよそ約3,100のベッド数となる。これらの船は、家族連れが乗船した場合には、100%の乗船率を超えることも多くある。だがクルーズ再開にあたっては、乗客数は1,500人くらいに抑えられるだろう。

フリー・アルコールはどうなる?
ボランティア・クルーズでは、バーのメニューにも調整が必要となるだろう。 CDCは模擬クルーズにはボランティアが必要であるとしているが、クルーズ会社が模擬クルーズで収益を生み出してもよいのかについては公にコメントしていない。 しかしクルーズ会社は、ドリンク類の注文と受け渡し方法について新しいバー・プロトコルを試す必要があるだろう。 フリードリンク・システムは?これも難しそうだが、そこにもやはり収益の問題が浮上する。業界幹部は 「クルーズインダストリーニュース」 に対して、「いかなる類の収益」も期待できないだろうと語っている。 妥協案として考えられるのは、プレミアムブランドを除外したフリードリンク・システムである。

乗下船には時間がかかる
乗船日の光景もこれまでと全く異なったものとなるだろう。乗船客の到着時間をずらし、クルーズターミナルでCOVID-19検査を実施し、衛生と安全上の理由から乗客が通過しなければならない様々なゾーンや隔離エリアなどを設ける必要がある。 下船日もまた、これまでとは異なったものとなるだろう。下船日にもCOVID-19検査が求められる可能性があり、乗客率が減少しても下船プロセスは遅くなる。

船内のプログラムにも大きな変化が
船内のエンターテイメントやアクティビティのプログラムはCDCの承認の対象となっており、定期的な清掃を実施し、収容人数を厳密に管理した会場となるのは、ほぼ間違いない。 バーの営業終了時間を早め、会場のテーブルの間隔を空け、エンターテイメントのプログラムは同じ内容を繰り返して、すべての乗客が参加できるようにしているクルーズ会社もある。

限定的だが優れたダイニング
トライアル・クルーズでは、乗客数が限られていること、クルーズ会社が船内での収益を得ることができるのかという問題があり、有料レストランが完全な形で営業されるかは不明である。

ビュッフェでの秩序を維持
クルーズ船のセルフサービス式ビュッフェは、少なくとも今のところはなくなりそうだ。スタッフが乗客に食べ物を取り分ける一方通行のビュッフェ形式、または食べ物が個別の皿に載せられて乗客に手渡されることになるだろう。 「私たちはビュッフェをなくすことはありませんが、スタッフが手助けをすることになります」とある業界幹部は語った。「乗客がブッフェの食べ物に直接触れることはありません。ブッフェは規制され、一方通行のシステムによって秩序が保たれるでしょう」。

サンデッキなど
ゲストは好きな場所で椅子に座って日光浴をしたり、プールに飛び込んだりすることはできるのか? 可能性は低く、ジャグジーを利用できる可能性はさらに低い。 ダンスやディスコは? それらは全てクルーズの楽しみの一つではあるが、おそらく40年前のクルーズの楽しみ方に戻るだろう。

検査―乗船前、乗船中、下船時
乗船前と下船前の検査以外にも、クルーズ会社はクルーズ中に検査プログラムを実施する予定である。すべての乗客が検査対象となるのか、無作為に行われるのかは、まだ決定していない。

リピーターを優先
ボランティアはそのクルーズ会社のリピーターを基本として選ばれることになりそうだ。ボランティア候補者は、これまでの販売状況、クルーズ会社のリワードプログラム(報酬プログラム)における現在のステータスに基づいてランク付けされる可能性がある。

シミュレーション
船や医療の緊急事態の模擬演習、避難訓練なども、もちろんあるだろう。 そのほか、検査結果が陽性と仮定して乗客の隔離ゾーンへの収容、接触者追跡を含む乗組員の適切な対応訓練などが考えられる。

乗客の監視
ノルウェージャンクルーズライン・ホールディングスは、第三者のクルーズは会社関係者だけでなく、第三者団体とCDCによって監査されると述べた。

(クルーズプラネット訳)

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